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台風17号が鹿児島県に上陸

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午前8時の進路予想

4日午前3時頃、台風17号が鹿児島県指宿市付近に上陸しました。台風が本州に上陸したのは今年初めてです。台風に伴う活発な雨雲が九州南部にかかり、午前3時ころまでの1時間に宮崎空港で96mm、宮崎県青島で95.5mmの猛烈な雨が降りました。

台風は鹿児島県を通過し、午前8時には宮崎市付近にあるものとみられます。中心気圧は998hPa、中心付近の最大風速は25m/s、最大瞬間風速は35m/s。現在は、四国や中国地方を中心に非常に激しい雨が降っており、高知県梼原では午前8時20分までの1時間に82.5mmの猛烈な雨が降りました。

台風と秋雨前線の組み合わせで、四国では昨日からの雨量が300mmを超えているところがあります。雨量はさらに増える予想で、明日5日午前6時までの24時間に予想される雨量は、いずれも多いところで、
九州南部、四国地方      300ミリ
九州北部地方(山口県を含む) 250ミリ
近畿地方           200ミリ
東海地方           180ミリ
中国地方           150ミリ
北陸地方、東北地方      100ミリ
の予想です。

1時間降水量の日最大値 8時20分現在
宮崎県 宮崎空港 96.0mm(観測史上1位の値を更新 2003年~ 67.5mm[2009年])
宮崎県 青島 95.5mm (観測史上1位の値を更新 1976年~ 92.0mm[2013年])
高知県 梼原 82.5mm
宮崎県 深瀬 75.5mm (観測史上1位の値を更新 1977年~ 74mm[2005年])
宮崎県 油津 70.5mm
宮崎県 宮崎 68.5mm
宮崎県 加久藤 66.5mm (観測史上1位の値を更新 1976年~ 64mm[2006年])
高知県 江川崎 61.5mm (9月の1位の値を更新 1977年~ 57.0mm[2011年])
高知県 窪川 61.5mm
高知県 佐賀 60.5mm

24時間降水量 8時20分現在
高知県 鳥形山 350.0mm
高知県 船戸 281.0mm
高知県 池川 281.0mm
高知県 佐賀 266.0mm
高知県 窪川 262.5mm
鹿児島県 中甑 250.5mm(9月の1位の値を更新 1976年~ 248mm[2005年])

島根県西部で記録的な大雨

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島根県では24日未明から明け方にかけて、記録的な大雨が降りました。気象庁は先日28日の津和野町付近に降った大雨に匹敵するとして警戒を呼び掛けています。また、30日から運用を進める大雨の「特別警報」に匹敵するとして、ただちに命を守る行動をとるようにと最大級の警戒を呼びかけました。

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記録的な大雨に関する島根県気象情報 第8号
平成25年8月24日04時03分 松江地方気象台発表

(見出し)
浜田地区、大田邑智地区では、7月28日に津和野町付近で降った大雨に匹
敵するところがあります。この地域の方は最大級の警戒をしてください。
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島根県江津市桜江では午前3時21分までの1時間に、92.5ミリの猛烈な雨が降り、午前4時10分までの3時間に201ミリの大雨が降りました。いずれも桜江の観測史上最大の雨量を更新しました。24日正午までの12時間に374ミリの雨を観測。これは桜江の8月の平均降水量(144.1ミリ)の約2.5倍に当たります。

また、活発な雨雲は九州北部にもかかっており、長崎県対馬市美津島で1時間に68ミリ、同市厳原で61ミリの非常に激しい雨が降りました。

 

■ 1時間降水量の日最大値 12時40分まで
島根県 桜江 92.5mm(観測史上1位の値を更新)
島根県 浜田 73.0mm
長崎県 美津島 68.0mm
北海道 後志地方 神恵内 67.5mm (観測史上1位の値を更新)
島根県 三隅 62.5mm
長崎県 厳原 61.0mm

 

■ 3時間降水量の日最大値(5mm以上のみ)12時現在
島根県 桜江 201.0mm(観測史上1位の値を更新)
島根県 浜田 126.0mm(8月の1位の値を更新)
島根県 川本 109.0mm(8月の1位の値を更新)
島根県 瑞穂 103.5mm(8月の1位の値を更新)

■ 24時間降水量の日最大値 12時20分現在
島根県 桜江 408.0mm(観測史上1位の値を更新 298mm)
島根県 浜田 324.5mm(8月の1位の値を更新 134mm)
島根県 瑞穂 270.5mm(観測史上1位の値を更新 259mm)
島根県 福光 223.5mm(観測史上1位の値を更新 195mm)
石川県 かほく 223.5mm(観測史上1位の値を更新 187mm)
島根県 川本 220.5mm(8月の1位の値を更新 159mm)
富山県 伏木 214.0mm(観測史上1位の値を更新 184mm)
石川県 宝達志水 212.0mm(観測史上1位の値を更新 150.5mm)

 

横浜を通過した積乱雲

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23日、秋雨前線に向かって南から湿った空気が流れ込んだ影響で、関東地方でも午後は大気の状態が不安定になり、局地的に激しい雷雨となりました。横浜市では14時頃に発達した積乱雲が通過し、一時的に激しい雨が降りました。

写真はその積乱雲を少し南側から撮ったものです。右側に乱れた黒い雲が見え、左側では灰色一色の場所があります。この灰色のところが激しい雨の降っているところです。

ほぼ同時刻の気象レーダーを見ると、横浜上空に紫色のレーダーエコーが見えます。積乱雲の移動速度は早く、30分ほどで横浜を通過しました。

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(動画で撮影)

高知県四万十市 4日連続で40度以上

最近の大気の流れの特徴(2013年8月8日~8月11日平均) 出典:気象庁

最近の大気の流れの特徴(2013年8月8日~8月11日平均) 出典:気象庁

高知県四万十市の江川崎アメダスでは、今日も午後1時8分に最高気温40度を記録し、4日連続40度以上ととてつもない暑さとなりました。
江川崎では昨年までは2004年7月30日に記録した39.8度が歴代最高で、次いで1994年の38.8度でした。今年の猛暑はランキングを大きく塗り替え、歴代最高気温の上位6位中5つが今年記録となっています。いかに今年が高いのかが分かります。
最高気温41度は近いうちに他の地点に抜かれそうですが、「4日連続40度以上」は、しばらく更新されることはなさそうです。

■ 江川崎の最高気温 観測史上1位~10位

2013/8/12 41.0度
2013/8/10 40.7度
2013/8/11 40.4度
2013/8/13 40.0度
2004/7/30 39.8度
2013/8/9 39.3度
1994/7/16 38.8度
1995/8/17 38.3度
1994/7/13 38.3度
2006/8/9 38.2度

この暑さに関して、気象庁から情報が出されました。

最近の日本の高温について(気象庁)

大気の流れの特徴(広い範囲の高温の要因)は、

・最近の日本付近では、下層の高気圧(太平洋高気圧)と上層の高気圧(チベット高気圧)がともに強まった。このため、日本の広い範囲では、高気圧に覆われて晴れたことや、高気圧に伴う下降流の効果などによって、気温が上昇したとみられる。

・太平洋高気圧は7月以降、中国南部から本州の南海上で勢力の強い状態が続いている。この一因としては、東南アジアの平年より活発な積雲対流活動域で上昇した気流が中国南部から本州の南海上で下降したことが考えられる。

・例年、盛夏期になると本州上空に張り出すチベット高気圧は、8月上旬後半以降、日本付近で偏西風が北に蛇行したことに対応して勢力が強まった。この一因としては、ユーラシア大陸上の亜熱帯ジェット気流に沿って西から蛇行が伝わったことが考えられる。

※専門的には、PJパターンと(熱帯の積雲対流活動と日本の下降流)シルクロードパターン(ジェット気流の西からの伝播)によって高温がもたらされてたようです。

■ 13日の最高気温
高知県 江川崎 40.0度
大阪府 豊中 39.1度
和歌山県 かつらぎ 38.9度
山口県 山口 38.4(観測史上1位の値を更新)
奈良県 風屋 38.2度
奈良県 上北山 38.2度
広島県 府中 38.0度
京都府 京都 38.0度

高知県四万十市西土佐で41度 国内最高を更新

最高気温

12日も西日本を中心に気温が上がり、高知県四万十市西土佐にある江川崎の観測点では、午後1時42分に最高気温41度を観測しました。これは、これまでの国内の最高気温40.9度(多治見、熊谷)を上回り、国内での観測史上最高の気温を更新しました。また、江川崎では3日連続40度を越え、これも国内の観測史上初となります。

江川崎の過去3日間の最高気温

8月10日 40.7度
8月11日 40.4度
8月12日 41.0度

今回特に高温となった理由は以下のことが複合的に重なったことが原因と考えられます。
≫背の高い高気圧による下降流(断熱昇温)
≫西風によるフェーン現象(ドライフェーンによる昇温)
≫連日の40度前後の暑さによる熱の貯蓄
≫少雨による土壌の乾燥(前1カ月降水量はわずか10mm)

※最高気温を記録したあと、14時には36度台まで気温が下がっています。近くで積乱雲が発達していたので、積乱雲からの冷たい風が吹き込んだ可能性があります。

江川崎のほかにも大阪市豊中で39.8度、静岡県佐久間で39.6度、奈良県風屋で39.4度など、西日本を中心に40度近い猛烈な暑さとなりました。

■ 日最高気温の高い方から
高知県 江川崎 41.0度(国内観測史上1位の値を更新)
大阪府 豊中 39.8度
静岡県 佐久間 39.6度(8月の1位の値を更新)
奈良県 風屋 39.4度(観測史上1位の値を更新)
岐阜県 多治見 39.3度
長野県 南信濃 39.1度(観測史上1位の値を更新)
山梨県 甲府 39.1度
三重県 桑名 39.0度
和歌山県 栗栖川 38.8度
高知県 梼原 38.7度(観測史上1位の値を更新)

■ 35度以上の猛暑日 243地点
■ 30度以上の真夏日 706地点
■ 最高気温の記録を更新 13地点

東日本では猛烈な暑さの峠は越えつつありますが、西日本では引き続き35度以上の猛暑日が続きそうです。

東京で最低気温30度越え

気温

東京の一日の気温変化

11日、東京では1日を通して気温が30度を下回らず、最低気温30.4度を記録しました。東京で最低気温が30度を超えたのは観測史上初めて。
全国的に見ても、1990年に新潟県糸魚川で観測された30.8度に次ぐ高い最低気温でした。

東京では夕方一時的に雨が降った影響が気温が低下しましたが、この低下がなければ、朝の最低気温30.9度がこの日の最低気温になっていた可能性があり、観測史上最高の最低気温になっていたかもしれません。

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11日の日最低気温。東京だけ30度以上の赤色。

2日連続40度越え

11日の最高気温

11日の最高気温

11日も全国的に厳しい暑さとなり、山梨県甲府では40.6度の最高気温を記録しました。また、高知県四万十市江川崎でも40.4度まで上がり、両地点では2日連続40度を超える猛烈な暑さとなりました。また、横浜市(37.4度)や千葉市(38.4度)、浜松市(39.8度)でこれまでの最高気温の記録を更新したほか、全国47地点で観測史上1位の最高気温の記憶を更新しました。

特に気温が上がった地点は、

山梨県 甲府 40.6度
高知県 江川崎 40.4度
千葉県 茂原 39.9度(観測史上1位の値を更新)
静岡県 天竜 39.8度
静岡県 浜松 39.8度(観測史上1位の値を更新)
岐阜県 多治見 39.5度
山梨県 勝沼 39.5度
静岡県 佐久間 39.4度
高知県 中村 39.3度
和歌山県 栗栖川 39.3度(観測史上1位の値を更新)

高知県四万十市江川崎で40.7度

午後2時の気温

午後2時の気温

10日は全国的に気温が上がり、高知県四万十市江川崎と山梨県甲府では最高気温40.7度を観測しました。これはいずれも観測史上最高の記録を更新し、全国的にみても、熊谷・多治見の40.9度、山形の40.8度に次ぐ、歴代4位の記録です。また、山梨県勝沼で40.5度、群馬県館林で40.1度と、4地点で40度を超える猛烈な暑さとなりました。また、全国36地点で過去の最高気温の記録を更新、またはタイ記録となりました。

気温が高かった地点は、

 高知県 江川崎 40.7度(観測史上1位の値を更新)
 山梨県 甲府 40.7度(観測史上1位の値を更新)
 山梨県 勝沼 40.5度(観測史上1位の値を更新)
 群馬県 館林 40.1度
 埼玉県 鳩山 39.8度(8月の1位の値を更新)
 岐阜県 多治見 39.4度
 埼玉県 熊谷 39.3度
 宮崎県 西米良 39.2度(8月の1位の値を更新)
 三重県 桑名 39.2度(観測史上1位の値を更新)
 埼玉県 寄居 38.9度

ここ数日、雨が降らず気温の高い状態が続いていたことと、下層から上層にかけて背の高い高気圧に覆われていたために下降流が強まり、全国的に猛烈な暑さになりました。専門的には断熱圧縮と呼び、下降流が強まると上空の暖かい空気が下層に降りてきます。また、江川崎や甲府など山に囲まれた地域はさらにフェーン現象も加わり、40度を超えるとてつもない暑さになったと考えられます。

 

8月上旬から中旬 猛暑再び

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今週から8月中ごろまで、全国的に厳しい暑さとなりそうです。気象庁は東北から九州にかけての広い範囲に、高温に関する「異常気象早期警戒情報」を出して注意を呼びかけています。週間予報によると、7日以降は太平洋高気圧に覆われ、連日晴れの天気が続きます。西日本では連日35度以上の猛暑日となり、場所によっては38度を超える猛烈な暑さとなりそうです。関東地方も今週末は35度を超える暑さとなる予想です。
これまでも雨の少ない四国や九州では、農作物の管理や水不足も心配されます。

山口県と島根県で「これまで経験したことのないような大雨」

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最も雨が強かったころの気象レーダー。山口県と島根県の県境に活発な雨雲がかかっている。

28日未明から昼過ぎにかけて、山口県と島根県ではこれまでに経験したとのないような大雨となりました。山口県萩市須佐では12時4分までの1時間に138.5ミリの猛烈な雨を観測し、須佐の時間雨量のこれまでの記録を更新しました。また11時までの1時間にも107ミリの雨を観測し、2時間連続で時間雨量100ミリを超えました。3時間雨量は301.5ミリに達し、これは須佐の平年の7月の雨量(281.6ミリ)を超えています。つまり、わずか3時間で平年の1カ月分の雨が降ったことになります。

 
各地の雨量は、

1時間降水量の日最大値
山口県 須佐 138.5mm(12:04)(観測史上1位の値を更新)
島根県 津和野 91.5mm(04:04)(観測史上1位の値を更新)
山口県 徳佐 66.0mm(10:00)

3時間降水量の日最大値
山口県 須佐 301.5mm (12:20)(観測史上1位の値を更新)
島根県 津和野 197.5mm (06:50) (観測史上1位の値を更新)
山口県 徳佐 157.5mm (10:00)  (観測史上1位の値を更新)

須佐のこれまでの時間雨量の最大値は60mm、3時間雨量の最大値が124.5mm(1976年~)なので、今回の大雨がいかに異常だったのかが分かります。

11時40分の気象レーダーを見ると、発達した雨雲が山口県と島根県の県境付近にかかっていることが分かります。この雲は午前9時頃から12時頃まで3時間に渡ってほぼ同じ位置にかかり続けました。

この大雨の影響で、山口県の萩市須佐や津和野町では河川の氾濫や土砂崩れがいたることろが発生し、孤立した人々を救助するために自衛隊が出動する事態となりました。

大雨の原因について、気象庁は「高気圧の縁を回って流れ込む暖かく湿った空気と、日本海にある動きの遅い低気圧周辺を回る空気が、ちょうど山口県と島根県の県境付近に集まって雨雲が発達した。低気圧の動きが遅いので、雨が同じような場所で降り続いて大雨になったと考えている」と説明しています。また、8月末から始まる「特別警報」の基準を満たす大雨に相当するということです。

※大雨の特別警報は、「3時間雨量」と雨が土壌にどれだけたまっているかを示す「土壌雨量指数」で判断され、50年に1度の値を記録した地域が10カ所以上となった場合に出される。