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台風3号は熱帯低気圧に

13061303台風3号は13日午前3時、勢力を弱め、熱帯低気圧に変わりました。

この台風、当初の予想では北上して日本に接近する可能性がありましたが、北のオホーツク海高気圧の勢力が強く、最後は南に押し戻される形となりました。

勢力を弱めはじめた昨日の気象衛星の雲画像を見ると、可視画像では台風の渦が見えますが、赤外画像ではほとんど渦が見えません。
これは発達した雲は台風の周りになく、下層の低い雲だけが台風の中心を取り囲んでいることを示しています。

熱帯低気圧に弱まった後は、梅雨前線帯に当たって寒気と暖気の移流を受け、今日の午後温帯低気圧の構造に変わりました。

レーダーに映らない雨

17時半のレーダー

17時半のレーダー

今日の関東地方は一日霧雨が降りましたが、気象庁のレーダーを見ると雨雲がほとんど見えません。
これは、雨雲の高度が低く、レーダーでとらえられないからです。

レーダーは積乱雲から降る雨は、ほぼとらえることができますが、霧雨のような低い層状性の雲から降る雨は苦手です。

 

 

また、今日は日本周辺で、低い雲や高い雲がいろいろと発生したために、気象衛星の赤外画像と可視画像で、全然違う画像が見られました。赤外画像は高度が高い雲が白く、可視画像は高度が低くても厚い雲が白く見えます。

上空に寒気 関東各地で雷雨

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午後4時頃の東京都内

16日は上空に寒気が入り、午後は関東地方では一時的に激しい雨や雷雨となりました。

上空500hPaには-21度以下の寒気が北陸地方にまで南下。
昼間は晴れて気温が上がり、午後は大気の状態が不安定となり、積乱雲が発達しました。

雨のあとは気温が下がり、昼間は25度を超える夏日となったところでも、夕方には16度から18度と涼しくなりました。

名古屋で真夏日 今年一番の暑さに

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14日は南から高気圧に覆われ、関東から九州にかけて気温が上がりました。特に東海から近畿、中国地方では気温が上がり、各地で最高気温30度以上の真夏日を観測。名古屋の最高気温は31.5度と、今年初めての真夏日となりました。

今日、最も気温が上がったのは岡山県の高粱と岐阜県の揖斐川で33.0度。岐阜県揖斐川では、これまでの5月の1位の記録(32.9度)を更新しました。このほか、全国12地点で5月の記録を更新する暑さでした。

暖かさをもたらした高気圧は東に抜けるため、ここ数日続いた厳しい暑さはひと段落。明日からはこの時期としては平年並みの気温に戻るでしょう。

(14日の最高気温)
岡山県 高梁 33.0度
岐阜県 揖斐川 33.0度(5月の1位の値を更新 1978年~)
兵庫県 和田山 32.8度(5月の1位の値を更新 1977年~)
京都府 福知山 32.7度(5月の1位の値を更新 1976年~)
岐阜県 多治見 32.7度
京都府 園部 32.6度(5月の1位の値を更新 2002年~)
岐阜県 関ケ原 32.6度(5月の1位の値を更新 1978年~)
京都府 京都 32.5度
岐阜県 八幡 32.4度(5月の1位の値を更新 1978年~)
山梨県 勝沼 32.4度

(5月の最高気温の記録更新)
岐阜県 八幡 1979年~
岐阜県 揖斐川 1979年~
岐阜県 関ケ原 1979年~
三重県 亀山 1979年~
滋賀県 土山 1979年~
京都府 福知山 1976年~
京都府 美山 1979年~
京都府 園部 2002年~
兵庫県 和田山 1978年~
兵庫県 生野 1979年~
広島県 庄原 1976年~
鳥取県 智頭 1979年~

全国的に大気の状態が不安定 宇都宮や郡山では降雹

201304261500-00日本海の上空約5500m付近には、真冬並みの-30度以下の寒気が流れ込んできています。このため、全国的に大気の状態が不安定となり、局地的に激しい雷雨となりました。宇都宮や郡山では雹(ひょう)も観測されています。

夜になると、地上付近にも寒気が流れ込み、気温が一気に低下しました。日中22.6度まで上がった東京でも,午後10時には12度台まで気温が下がってきています。明日の朝は全国的に冷えそうです。

全国的に大気の状態が不安定 各地で局地的な雨

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横浜に立ち込めた灰色の雲。右側では雨が落ちてきています。

今日は全国的に大気の状態が不安定となり、各地で雨雲が発達しました。関東でも昼前から積乱雲が発達し、横浜でも一時的に黒い雲が空を覆いました。気象庁のレーダ-を見ると、全国的に雨雲が発生している様子が分かります。

この状況をもたらしたのは上空に強い入ってきた強い寒気。上空約5300m付近で-30度以下の寒気が西日本から東日本の日本海側にかかり、寒気の中心は-36度以下。真冬と違って、大気の下層は暖かくなってきているため、大気の状態が不安定となって、雲が発達しやすい状況となりました。

衛星画像を見ると、これまでは寒気が流れ込んできた時には日本海に筋状の雲が見られましたが、今回は日本海には雲は少なく、代わって中国東部や朝鮮半島、日本列島で雲が立っているのが分かります。これは陸上の加熱と上空の寒気で積雲や積乱雲が発達する様子を示しています。

今回の寒気は土曜日には日本の東に抜け、次第に暖かさが戻ってくるでしょう。日曜日は気温が上がり、初夏の陽気になるところもありそうです。

500c

(専門)上空500hPaの天気図

 

13時の衛星可視画像