投稿者「川瀬 宏明」のアーカイブ

高知県四万十市江川崎で40.7度

午後2時の気温

午後2時の気温

10日は全国的に気温が上がり、高知県四万十市江川崎と山梨県甲府では最高気温40.7度を観測しました。これはいずれも観測史上最高の記録を更新し、全国的にみても、熊谷・多治見の40.9度、山形の40.8度に次ぐ、歴代4位の記録です。また、山梨県勝沼で40.5度、群馬県館林で40.1度と、4地点で40度を超える猛烈な暑さとなりました。また、全国36地点で過去の最高気温の記録を更新、またはタイ記録となりました。

気温が高かった地点は、

 高知県 江川崎 40.7度(観測史上1位の値を更新)
 山梨県 甲府 40.7度(観測史上1位の値を更新)
 山梨県 勝沼 40.5度(観測史上1位の値を更新)
 群馬県 館林 40.1度
 埼玉県 鳩山 39.8度(8月の1位の値を更新)
 岐阜県 多治見 39.4度
 埼玉県 熊谷 39.3度
 宮崎県 西米良 39.2度(8月の1位の値を更新)
 三重県 桑名 39.2度(観測史上1位の値を更新)
 埼玉県 寄居 38.9度

ここ数日、雨が降らず気温の高い状態が続いていたことと、下層から上層にかけて背の高い高気圧に覆われていたために下降流が強まり、全国的に猛烈な暑さになりました。専門的には断熱圧縮と呼び、下降流が強まると上空の暖かい空気が下層に降りてきます。また、江川崎や甲府など山に囲まれた地域はさらにフェーン現象も加わり、40度を超えるとてつもない暑さになったと考えられます。

 

8月上旬から中旬 猛暑再び

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今週から8月中ごろまで、全国的に厳しい暑さとなりそうです。気象庁は東北から九州にかけての広い範囲に、高温に関する「異常気象早期警戒情報」を出して注意を呼びかけています。週間予報によると、7日以降は太平洋高気圧に覆われ、連日晴れの天気が続きます。西日本では連日35度以上の猛暑日となり、場所によっては38度を超える猛烈な暑さとなりそうです。関東地方も今週末は35度を超える暑さとなる予想です。
これまでも雨の少ない四国や九州では、農作物の管理や水不足も心配されます。

山口県と島根県で「これまで経験したことのないような大雨」

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最も雨が強かったころの気象レーダー。山口県と島根県の県境に活発な雨雲がかかっている。

28日未明から昼過ぎにかけて、山口県と島根県ではこれまでに経験したとのないような大雨となりました。山口県萩市須佐では12時4分までの1時間に138.5ミリの猛烈な雨を観測し、須佐の時間雨量のこれまでの記録を更新しました。また11時までの1時間にも107ミリの雨を観測し、2時間連続で時間雨量100ミリを超えました。3時間雨量は301.5ミリに達し、これは須佐の平年の7月の雨量(281.6ミリ)を超えています。つまり、わずか3時間で平年の1カ月分の雨が降ったことになります。

 
各地の雨量は、

1時間降水量の日最大値
山口県 須佐 138.5mm(12:04)(観測史上1位の値を更新)
島根県 津和野 91.5mm(04:04)(観測史上1位の値を更新)
山口県 徳佐 66.0mm(10:00)

3時間降水量の日最大値
山口県 須佐 301.5mm (12:20)(観測史上1位の値を更新)
島根県 津和野 197.5mm (06:50) (観測史上1位の値を更新)
山口県 徳佐 157.5mm (10:00)  (観測史上1位の値を更新)

須佐のこれまでの時間雨量の最大値は60mm、3時間雨量の最大値が124.5mm(1976年~)なので、今回の大雨がいかに異常だったのかが分かります。

11時40分の気象レーダーを見ると、発達した雨雲が山口県と島根県の県境付近にかかっていることが分かります。この雲は午前9時頃から12時頃まで3時間に渡ってほぼ同じ位置にかかり続けました。

この大雨の影響で、山口県の萩市須佐や津和野町では河川の氾濫や土砂崩れがいたることろが発生し、孤立した人々を救助するために自衛隊が出動する事態となりました。

大雨の原因について、気象庁は「高気圧の縁を回って流れ込む暖かく湿った空気と、日本海にある動きの遅い低気圧周辺を回る空気が、ちょうど山口県と島根県の県境付近に集まって雨雲が発達した。低気圧の動きが遅いので、雨が同じような場所で降り続いて大雨になったと考えている」と説明しています。また、8月末から始まる「特別警報」の基準を満たす大雨に相当するということです。

※大雨の特別警報は、「3時間雨量」と雨が土壌にどれだけたまっているかを示す「土壌雨量指数」で判断され、50年に1度の値を記録した地域が10カ所以上となった場合に出される。

山形県で記録的な大雨 早朝は静岡でも

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18日は上空を寒気を伴った低気圧が通過したため、東北地方では激しい雨が降りました。特に山形県では記録的な大雨になり、大井沢では24時間降水量が249ミリと、観測史上1位の値を更新しました。またこれは大井沢の7月の平年の降水量(251.1ミリ)に匹敵します。1日で平年の梅雨時期1か月分の雨が降ったことになります。大井沢のほか、肘折など山形県内の複数の地点で7月の24時間降水量の記録を更新しました。

一方、18日朝には流れ込んだ寒気の南縁にあたる静岡県でも激しい雨が降りました。静岡県河津町付近では約110ミリの雨が降った模様で記録的短時間大雨が出されました。静岡県稲取のアメダスで1時間に78ミリの雨を観測されています。

各地の日降水量と1時間降水量は、

24時間降水量の日最大値
山形県 大井沢 249.0mm (観測史上1位の値を更新)
山形県 差首鍋 197.5mm (7月の1位の値を更新)
静岡県 土肥 175.0mm
新潟県 高根 174.5mm
山形県 左沢 161.5mm(7月の1位の値を更新)
山形県 荒沢 150.0mm

1時間降水量
静岡県 稲取 78.0mm (7月の1位の値を更新)
山形県 鶴岡 64.5mm (観測史上1位の値を更新)
静岡県 土肥 60.5mm

島根県伯太で1時間に100.5ミリの猛烈な雨

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午前10時30分の気象レーダー 活発な雨雲が山陰地方にかかっている

15日、西日本では山陰地方を中心に猛烈な雨が降りました。島根県伯太では午前11時頃に1時間に100ミリを超える猛烈な雨を観測したほか、島根県と鳥取県では1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降りました。

午前10時30分の気象レーダーを見ると、非常に発達した雨雲(紫色)が島根県と鳥取県の県境付近にかかっている様子が分かります。 また、気象衛星を見ると、日本海から山陰地方に伸びる雲の帯が見れらます。

 

 

各地の1時間降水量は,

島根県 伯太 100.5mm (11:19)
島根県 鹿島 89.0mm (11:00)
鳥取県 江尾 84.0mm (10:50)
岡山県 上長田 71.5mm (10:00)
島根県 松江 67.5mm (11:00)
鳥取県 大山 65.5mm (09:50)
鳥取県 米子 64.5mm (10:00)

西日本で局地的に激しい雨

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15時の天気図。前線の南に雨雲が発達しています。

梅雨前線に伴う活発な積乱雲が西日本を通過しました。
九州北部では1時間に80ミリ近い非常に激しい雨が降り、各地で道路の冠水や小さい河川の氾濫。福岡県の八幡と大分県の湯布院では、これまでの1時間降水量の記録を更新しました。

 

 

 

 

 

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(1時間降水量)
福岡県 黒木 79.5mm
福岡県 八幡 73.0mm (観測史上1位の値を更新)
佐賀県 鳥栖 67.5mm
大分県 湯布院 67.0mm (観測史上1位の値を更新)
熊本県 高森 62.5mm
熊本県 阿蘇山 61.5mm
山口県 下関 60.0mm
福岡県 宗像 58.0mm
大分県 大分 57.0mm
福岡県 柳川 57.0mm

気象レーダーの画像を見ると、赤色~紫色の発達した積乱雲が九州北部から南部にかけて南下する様子が分かります。

 

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14時の気象衛星(赤外画像)

梅雨前線の影響で大雨

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19日、梅雨前線の影響で、石川県七尾では24時間降水量が219ミリに達し、七尾での観測史上最大の値を更新した。
このほか、島根県、山口県の一部の観測点で24時間降水量のこれまでの記録を更新した。

(24時間降水量の記録を更新した地点:1980年以前から観測がある地点のみ)
石川県 七尾 219.0mm 1976年以降
島根県 福光 195.0mm 1978年以降
山口県 須佐 251.5mm 1976年以降

20日午前1時までの24時間降水量は、山口県須佐で260ミリに達した。

(24時間降水量)
山口県 須佐 260.0mm(観測史上1位の値を更新)
広島県 八幡 236.5mm(6月の1位の値を更新)
島根県 弥栄 220.0mm(6月の1位の値を更新)
石川県 七尾 208.5
島根県 高津 204.5(観測史上1位の値を更新)
島根県 三隅 200.0

沖縄で梅雨明け 平年より9日早く

13061412気象庁は14日午前11時、沖縄地方は梅雨明けしたとみられると発表しました。
沖縄地方の梅雨明けは平年より9日、昨年と比べても9日早くなっています。

沖縄地方の梅雨の総雨量は那覇市で514.5mmと、平年の同じ期間の雨量の約1.7倍となり、沖縄本島では今年は雨の多い梅雨となりました。

 

 

 

平成25年の梅雨明け

地方 平成25年 平年差 昨年差 平年 昨年
沖縄
6月14日ごろ
9日早い
9日早い
6月23日ごろ
6月23日ごろ

衛星で見る低気圧の渦

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午前3時の水蒸気画像

台風から変わった(熱帯低気圧から変わった)温帯低気圧の渦。
赤外画像では不明瞭ですが、対流圏中・上層の水蒸気が見える水蒸気画像ではきれいな渦が見えました。