台風18号 京都、滋賀、福井に大雨特別警報

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午前7時15分に発令されていた特別警報(紫)、土砂災害警戒情報(赤白縞)、警報(赤)、注意報(黄)

台風18号に伴う大雨により、16日午前、気象庁は京都府、滋賀県、福井県に大雨の特別警報を発表しました。警報の画面では紫色になります。大雨の特別警報は、これまでに経験したことのないような数十年に1度の大雨が予想される場合に発表される。今年8月30日に運用が開始され、今回初の適用となりました。

京都府睦寄では24時間で309.5ミリと300ミリを超えたのをはじめ、美山や園部、京北で280ミリ。いずれも観測史上最大の値を更新しました。9月の平年の雨が一気に降ったことになります。

京都府では、桂川や由良川が氾濫し、約26万もの人々を対象に避難指示が出されました。特に観光名所である嵐山の渡月橋では、旅館やお土産屋などが浸水し、大きな被害が出ました。

一方、同じく大雨の特別警報が発表された福井県では小浜市を中心に記録的な大雨となりました。小浜市では24時間雨量が384ミリ、48時間雨量は413.5ミリに達しました。これまでの記録よりを100ミリ以上更新しています。滋賀県でもこれまでなかったような大雨に見舞われ、24時間降水量は大津で302.5ミリ、信楽で311.5ミリ、土山で334.5ミリといずれも300ミリを越え、観測史上最大の値を更新しました。

紀伊半島では500ミリを超える大雨となりましたが、もともと雨の多い地域であったため、特別警報が出される事態には至りませんでした。

今回の雨で、全国35の地点で24時間降水量のこれまでの記録を更新、67地点で9月の記録を更新した。

24時間降水量の記録更新地点(京都府・滋賀県・福井県)
福井県 今庄 179.0mm (170.0mm 1976年~)
福井県 敦賀 215.0mm (214.0mm 1976年~)
福井県 小浜 384.0mm (269.0mm 1976年~)
滋賀県 今津 222.5mm (179.5mm 1976年~)
滋賀県 南小松 253.5mm (223mm 1976年~)
滋賀県 近江八幡 261.5mm (204mm 1976年~)
滋賀県 大津 302.5mm (168mm 1977年~)
滋賀県 信楽 311.5mm (240mm 1976年~)
滋賀県 土山 334.5mm (236mm 1976年~)
京都府 宮津 229.5mm (210mm 1976年~)
京都府 睦寄 309.5mm (282mm 1977年~)
京都府 本庄 252.5mm (231mm 1976年~)
京都府 美山 284.5mm (204mm 1978年~)
京都府 須知 251.0mm (214mm 1982年~)
京都府 園部 285.0mm (202mm 2002年~)
京都府 京北 286.5mm (230mm 1976年~)
京都府 長岡京 271.5mm (251mm 1976年~)
京都府 京田辺 244.0mm (206mm 1976年~)

1時間降水量の日最大値(9/16)
愛知県 小原 96.0mm (観測史上1位の値を更新 68.5mm 1977年~)
静岡県 熊 73.5mm
長野県 浪合 73.5mm (観測史上1位の値を更新 65mm 1978年~)
和歌山県 高野山 68.5mm (9月の1位の値を更新 45mm 1976年~)
静岡県 越木平 67.5mm
静岡県 佐久間 65.0mm
愛知県 作手 64.5mm (観測史上1位の値を更新 64mm 1976年~)
北海道 釧路地方 太田 63.0mm (観測史上1位の値を更新 53.0mm 1977年~)
三重県 笠取山 62.0mm
愛知県 阿蔵 61.5mm

24時間降水量の日最大値(9/16)
奈良県 天川 495.0mm
三重県 宮川 493.0mm
奈良県 上北山 473.5mm
滋賀県 朽木平良 469.0mm
和歌山県 護摩壇山 450.0mm
和歌山県 色川 434.0mm
和歌山県 本宮 427.0mm
徳島県 蒲生田 422.5mm
三重 笠取山 421.0mm (観測史上1位の値を更新 326mm 1976年~)
静岡県 井川 414.0mm

48時間降水量の日最大値(9/16)
三重県 宮川 580.0mm
奈良県 上北山 548.0mm
奈良県 天川 534.5mm
滋賀県 朽木平良 494.5mm
三重県 笠取山 494.5mm(観測史上1位の値を更新)
和歌山県 護摩壇山 487.5mm
和歌山県 色川 486.5mm
和歌山県 本宮 474.0mm
奈良県 曽爾 464.0mm
静岡県 井川 451.5mm