投稿者「川瀬 宏明」のアーカイブ

室堂平のサンクラスト

サンクラスト2

撮影場所:富山県立山室堂平
撮影日:2014年4月23日

関東地方で春一番

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正午の天気図

気象庁は18日、関東地方で春一番が吹いたと発表しました。
日本海を進む低気圧に向かって、南から暖かい空気が入り、東京では午後1時前に最高気温20.3度を記録しました。東京で20度を超えたのは今年初です。また、埼玉県熊谷市で21.1度、茨城県水戸市で20.3度、群馬県前橋市で20.0度、栃木県宇都宮市で20.2度と、内陸各地で20度を超え、4月下旬から5月上旬並みの暖かさとなりました。

また、南寄りの風が強まり、東京では午後1時過ぎに最大瞬間風速21.5m/sを観測、春一番となりました。このほか、千葉で24.2m/s、横浜で21.6m/sの最大瞬間風速を観測しました。

春一番は、冬から春への移行期に、初めて吹く暖かい南よりの強い風です。明確な基準は地域によって異なりますが、次のような基準を満たすと発表されます。

・日本海を進む低気圧に向かって平均風速(10分間平均)が8m/s以上の南寄りの風が吹く
・前日に比べて気温が上昇

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13時の気温

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13時の風

高知でサクラが開花

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18日午前、高知市で全国で最も早くソメイヨシノの開花が発表されました。
平年より4日早く、去年より3日遅い開花となりました。

18日は低気圧が日本海を進み、低気圧に向かって暖かい南風が吹いたため気温が上がり、開花となりました。

今年の冬は全国的に寒くなりましたが、3月中旬に入ってから気温が上がり、平年より早い桜の開花となりました。サクラの開花には冬の寒さも重要で、サクラが眠りから覚める休眠打破もうまくいったようです。

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3月20日(金)に、茨城県つくば市で気象サイエンスカフェを開催いたします。
参加無料(ワンドリンク付き)です。

今回のゲストスピーカーは気象研究所の青木輝夫さん。
話題は北極圏における氷床の融解についてです。
テーマは「グリーンランドの氷は果たして融けているのか?」。
皆さんと語り合います。

なお、詳細な情報はこちらからご覧いただけます。
http://meteocafe.blogspot.jp/2015/03/320.html

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霜の上に乗る残雪

霜2

撮影場所:横浜市金沢区
撮影日:2014年2月19日

記録的大雪 甲府で観測史上最大114cmの積雪 後編

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14日夜の横浜市内

14日から15日にかけては、近畿から東海、関東、東北の太平洋側の広い地域で大雪に見舞われました。特に関東地方南部の山沿いと甲信地方では、過去100年になかったような大量の雪が降りました。 この雪をもたらしたのが、本州の南を発達しながら通過した南岸低気圧です。

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2月13日午前9時から15日21時までの変化(動画)

当初の予想では、低気圧が関東地方に近づく14日の夜遅くには、平野で雨に変わり、15日の未明には内陸でも雨に変わる予想でした。しかし、実際に平野で雨に変わったのは15日の未明から明け方で、内陸部では雪のまま降り続きました。また、低気圧がもたらす暖かい空気と、関東平野からの冷たい空気がぶつかる場所では、雪雲や雨雲が発達し降り方が強まりました。暖かい空気が流れ込んだ千葉県や茨城県では、今回は早い段階で雨に変わり、前回ほどの大雪にはなりませんでした。一方、横浜では28cmの積雪となり、1週間前の積雪16cmを大きく上回りました。また東京の27cmは、前回と同じ積雪となりました。

気象レーダーを見ると、14日朝から関東には雪雲がかかり始めます。午前中は雪の降り方が弱く、平野ではほとんど積もりませんでした。午後になると雪の降り方が強まり、特に夜は活発な雪雲がかかり、関東南部と甲信地方では激しい降り方となりました。

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レーダー画像で、14日23時頃からドーナツ状に赤や黄色の色が見えるのは、ブライトバンド(融解層)と呼ばれるもので、上空で雪が融けて雨に変わっていることを示しています。この円が見え始めたころから千葉県や茨城県では雨に変わり始めたと思いますが、最初この円が半円になっており、東京や横浜では雨に変わるタイミングが遅れたことが分かります。

記録的大雪 甲府で観測史上最大114cmの積雪 前編

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14日から15日にかけて通過した南岸低気圧の影響で、関東甲信地方では2週続けて記録的な大雪となりました。特に深刻な被害にあったのが山梨県と関東南部の山間部。甲府では積雪が1メールを超え、1896年に観測が始まって以降、最大の積雪となりました。これまで約115年間の最深積雪が49cmだったことを考えると、以下に積雪が多かったかが分かります。これらの地域ではもともと多量の雪が降る地域ではないため、交通網のマヒにより一時孤立しました。
関東北部の平野部でも50cmを超える大雪となり、前橋で72cm、熊谷で62cmの積雪を観測。いずれも観測史上最大の積雪となりました。

最深積雪の記録を更新したのは、

山梨県 甲府 114cm (49cm 1894年~)
山梨県 河口湖 143cm (89cm 1933年~)

長野県 飯田 81cm (56cm 1897年~)
長野県 軽井沢 99cm (72cm 1925年~)

群馬県 前橋 73cm (37cm  1896年~)
群馬県 草津 148cm (136cm 1989年~)

埼玉県 熊谷 62cm (45cm  1896年~)
埼玉県 秩父 98cm (58cm 1926年~)

栃木県 宇都宮 32cm (30cm 1890年~)

宮城県 白石 57cm (32cm  1984年~)
宮城県 新川 70cm (54cm 1984年~)

福島県 白河 76cm (74cm 1940年~)

※(  )はこれまでの最深積雪と観測開始年
※1985年以前から観測がある地点のみ。